地獄のような腹痛との闘い
入院~7年後の腹痛までに長い年月が経っていたので、私はその2つが「症状として似ている」と考えた程度で、原因が同じだとか、その痛みが慢性的にぶり返すとは考えてはいませんでした。
しかし、初めての入院から7年経って再び襲ってきた痛みは、それから十数年にわたって付き合うことになる恐ろしい慢性盲腸とのオープン戦のようなものだったのです。
それからというもの、長い時は数ヶ月、短い時は3週間~1ヵ月くらいの間隔で、同じ腹痛に襲われるようになりました。
腹痛の症状の詳細
症状はいつも大体同じ。
・はじめは左側を中心に下腹部全体に広がるかすかな腹痛。でも下痢や便秘など他の症状は無し
・痛みの波が数分~十数分くらいの間隔で襲ってきて、だんだん強くなる
・やがて痛みが休まる事が無くなって、強い痛みがずっと続く
・痛みが強くなると吐き気も出てくる(吐いた物に血が混ざるといったようなことはない)
・ある程度までひどくなると鎮痛剤で抑えない限り治まらない(自然に良くなる事はない)
・痛みのあまり「熱っぽさ」は感じないが、体温は37℃くらいになっている事が多い
その他、何度も発作を経験して気付いた事は以下のような感じ。
・下腹部を押すと強い痛みがある。盲腸の圧痛点に関係なく、どこを押しても痛く、へそから下全体が張っている感じ
・痛みがあるときは脚を伸ばすと痛みがさらに強くなる
・一番楽なのは体をダンゴムシのように丸めて、ヒザと頭(おでこ)を床に付けている状態
・食事の記録を付けてみたが、「これを食べたのが原因?」というようなものは見つからない
・風邪気味のときや疲れているときに発作が起こりやすいということも無く、体調に関わらず突然痛くなる
・痛みが治まっても、2~3日はお腹にかすかな痛みと張りが残る
・発作が起きても、その後に胃や腸の具合が悪いというような後遺症(?)はない
症状が出ていない時は全く普通に元気に生活できるし、それこそ全力疾走しようが真っ赤な顔をしてバーベルを持ち上げようが平気です。
消えない腹痛への不安
ただ、いつあの地獄のような痛みが襲ってくるかと思うと、何をしていても気になって仕方がありませんでした。
どこかに遠出したり、旅行に出かけていても
「今、腹痛がはじまったらどうしよう?近くに病院がないと心配だな・・・。」
と思ってしまったりするわけです。
ちょっとでもお腹に違和感があったり腹痛があったりすると、人と話をしていても上の空。
冷や汗が噴出して、もう不安で不安で仕方がない。
夜中にお腹の異常を感じて、冷や汗をかきながら目を覚まして、恐怖に震えながら眠れずにうずくまっていた事も一度や二度ではありません。
激痛に襲われて苦しんでいた時には、あまりの痛みに大きな声で唸りながら、「いっそ死んだほうが楽なんじゃ・・・」という考えが頭をよぎったりもしました。
でも、世の中にはもっとツライ病気で苦しんでる人もいる。
余命宣告を受けてすら頑張っている人もいる。
それに、心配してくれている家族や彼女の事を思ったら本当に死ぬわけには行かない!
そう考えて悪い考えを振り払いました。
どんな検査でも受けて、必ず体を治そう。
そう考えてからは、休日には検査のための病院通いが日課になりました。
(管理人へのご連絡は不要です)