20年後の再来院
もはや強力なボルタレンを使っても抑えられなくなってしまった私の腹痛。
そうすると発作が起きた時は、ただ痛みと吐き気に耐えるしかなくなってしまいます。
このままじゃ体が持たない・・・。
そう考えた私は、4回のボルタレン使用でボロボロになった次の日、休みを取って近所の大きな病院で診察を受けることにしました。
以前に色々な検査をしても原因はわからなかったわけですから、根本的な治療は難しいかもしれません。でも、近所の病院ならイザというときに注射や点滴で症状を軽くしてもらえると思ったのです。
内科の先生の気付き
大きな病院だけに1時間くらい待たされましたが、診察してくれた内科の先生はとても丁寧に問診をしてくれました。
今まで検査をしてきた結果や、激痛に苦しんでいること、使ってきた薬のこと。
私が説明するたびに、細かい確認をした上で、色々な病気の説明や考えられる可能性を、分かりやすい言葉で説明してくれました。
その先生によると、私みたいに下痢や便秘というような症状がなくて「いつも同じような場所が痛い」という場合は、今まで言われてきたような精神的な疾患(過敏性腸症候群など)ではない可能性が高いのではないかとのこと。
さらに、少しずつポイントをずらしながらお腹を押してもらったら、一番痛いのはなんと右側の下腹部でした。
この日は激しい腹痛が治まったばかりだったので、「まだ少し痛みが残っている」という状態。
たぶん今までは、
・すごく痛いとき=どこを押しても痛いので、原因がどこか分からない
・痛くないとき=どこを押しても痛くないので原因がどこか分からない
という感じだったんでしょう。
先生いわく、内臓の痛みは場所を特定するのが難しいので、痛みの場所を錯覚することは非常に多いんだそうです。
「盲腸の場所とはちょっとずれてるけど、腸管の炎症である可能性はかなり高いと思うよ。ウチには超音波検査のエキスパートがいるから、一度検査を受けてみない?」
私が「はい、是非お願いします。」
と答えると、先生はさっそく話題の「超音波検査のエキスパート」の先生に直接電話をして私の症状を伝えてくれました。
「もしもし、○○先生ですか?実は私のところに腹痛で悩んでいる患者さんが来ているんだけど、私が見た限りでは腸管の炎症の可能性は高いと思うんですよ、他の病院では神経性の症状を疑われていたみたいなんだけど、痛みのポイントが・・・(以下略)」
電話する時間を取ってまで、検査を担当する人に細かい説明をしてくれるお医者さんは初めてだったので、私は丁寧にお礼を言って診察室を出ました。
20年前と同じ病院での検査
たぶんこの時の先生がいなかったら、いまだに私の慢性盲腸は原因不明のままになっていた事でしょう。
そして何の因果か、この病院は私が14歳の時に担ぎ込まれた病院だったのです。
14歳の時にはたまたま急患として受け入れてくれたから。
そして今回は仕事の都合でたまたま近くに転居していたからという理由で来院したのですが、なんとも不思議なめぐり合わせです。
(管理人へのご連絡は不要です)