超音波検査と盲腸
検査を受けるなら症状が出てからできるだけ時間を空けないほうがいい。
もし慢性盲腸だとしたら少しでも腫れが残っているうちに検査しないと、また異常を見逃すことになりかねない。
私はそう判断して予約が取れる中では最短の、診察を受けてから2日後に超音波検査を受けることにしました。
エコー検査室にて
検査当日、案内されたのはカーテンで細かく区切られた薄暗い部屋。
そう言えば、以前に超音波検査を受けた時も部屋は薄暗かった事を思い出しました。
聞くところによると、超音波検査では画像からどれだけ異常を発見できるかが勝負なので、照明が画面に映り込んだり、部屋の明るさで映像のコントラストがわかりにくくなるのを防ぐために薄暗いんだとか。
やがて名前を呼ばれたのでカーテンの中に入り、ベッドに仰向けに寝転がりました。
着ていたシャツをたくし上げて、サラダにマヨネーズをかけるみたいに温めたジェルをお腹にタップリのせたら、例のバーコード読み取り機みたいなプローブで検査開始。
一番初めに見てくれたのは30代くらいのお医者さんで、胸から下腹部までを一通り見たあと、
「痛いのはこの辺ですか?う~ん。」
と首を傾げていました。
私がちょっと不安になっていると、
「ちょっと待っていてください。」
と言って、ロマンスグレーに口ひげをたくわえた年配の先生とチェンジ。
どうやらこの年配の先生が内科の先生が言っていた「超音波検査のエキスパート」だったようです。
ベテラン医師の観察力
ロマンスグレー先生はひととおり体のあちこちにプローブを当てると、しばらくして右下腹部でピタリと手を止めました。
「痛いのはここなんだよね?」
と、まさにジャストミート。
「はい、何か分かりますか?」
と私が聞くと。
「うん。わかるよー。もう少し見てみるからちょっと待っててね。」
となんとも頼もしい回答。
その後は息を止めたりしながら、何枚か写真を取りました。
最終的な先生の説明では、やはり虫垂が腫れて少し大きくなっているので、盲腸の可能性がかなり高いとの事でした。
一応、盲腸が映っている画面も見せてはくれたのですが、私にはノイズばかりで何がなんだかわかりませんでした^^;
はじめに見てくれた先生も首をかしげていたくらいですから、ノイズだらけの画面から病気の原因を見つけ出すのには、経験と高いスキルが必要なんでしょう。
さらに、同じ日に血液検査とCT検査をもう一度行い、内科の先生によって、
「慢性的(何度も再発している)盲腸である可能性が高い。」
という診断が下されました。
こうして20年の間私を苦しめてきた慢性盲腸は、ついに追い詰められることになったのです。
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