いざ慢性盲腸摘出手術へ その2

手術台に乗った私は正にまな板の上の鯉状態。
次に、全身麻酔の準備です。

全身麻酔の方法

私は全身麻酔は麻酔ガスみたいなのを口から吸うものだと考えていたのですが、実際はいくつかの麻酔のあわせ技で行うとのことでした。

まず一つ目は、硬膜外麻酔。
これはアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のアンビリカルケーブルみたいに背中に細い針を挿して、そこから麻酔薬を少しずつ流し込むというものです。

この麻酔は主にお腹の部分の痛覚を麻痺させるためのもので、手術が終わってもしばらくは装着したままになります。

次に点滴からの麻酔。

実際に眠りに落ちるのはこの点滴からの麻酔の力によるとのこと。
私は既に点滴プラグ(正式名称ではありません)を体に装備していたので、そこから薬を入れるだけです。

最後にに吸入による麻酔。

全身麻酔の場合は、点滴からの麻酔の後に口から気道にチューブのようなものを入れて、そこから酸素などを含んだ麻酔のガスが直接肺に送り込まれる感じになります。

麻酔

麻酔開始!

手術台の上でまずしたことは、硬膜外麻酔のためのアンビリカルケーブルの挿入。
「それじゃあ横を向いて寝て、体を丸めてください」
お医者さんに言われて、卵の中に体を納めるかのごとく、私は体を丸めました。
なんでもこの体勢を取ることで、針が骨にぶつからずスムーズに入るんだそうです。

痛いかなー、と心配していたのもつかの間、すぐに背中にテープを貼られる感触が。
「はい、終わりましたよ」
なんともあっけなく準備終了です。

・・・でも実は、私はここから先のことを全く憶えていないのです。

恐らく仰向けに寝た後で腕から麻酔薬を点滴されたのでしょう。
手術前の最後の記憶は背中にテープを貼られたこと。
そこから先は全くの白紙です。

そういうわけでここからは、麻酔医の先生の説明を元に手術の工程を書きたいと思います。

点滴による麻酔で意識を失った後は、喉に柔らかいチューブを挿管して固定。
意識が無いと呼吸する力も弱くなるので、機械の力を借りてチューブから空気を肺に送り込みます。

また、全身麻酔の間はおしっこもできないので、尿道にもカテーテルという管を通して専用の大きな袋につなぎます。
(これを誰がやってくれたのかは謎です。麻酔医は20代前半くらいの若い女の先生でしたが・・・)

準備ができたらいよいよお腹に数箇所穴をあけて、器具を指し込み、盲腸の先の虫垂を取り出します。
その後は切った部分を縫合して、最後にお腹の穴をホッチキスみたいな針でバシバシッと止めて終了。

・・・という工程が恐らく予定通りに行われた後、私は麻酔から目ざめました。

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